あがり症でお悩みの方に

あがり症の克服を目指す方のために、あがり症の治療についてご紹介するページです。

近年、あがり症は薬で治るとの認識が広まり、心療内科での治療を希望する方が増えてまいりました。植村クリニックの植村院長は長年にわたり、あがり症の治療に取り組み、これまで4000人以上のあがり症の患者さんを治療してまいりました。
このページは旧植村クリニック(大津)や本郷心療内科(東京)のHPを全部読まなくとも、あがり症の治療について理解できるように、要点をまとめたものです。心療内科であがり症の治療を受けてみたいという方のお役に立てば、幸いです。


あがり症の治療例

当クリニックでのあがり症の治療について、モデル症例(創作)により説明いたします。

あがり症治療例 40代 男性 会社員

病歴: 以前より人前で話す時、緊張しやすかったが、特に気にしていなかった。2年前に課長に昇進し社員の前で挨拶をする際に、緊張して動悸がして、声が震え、頭の中が真っ白になった。その後、会議等で話をしようとすると一層緊張するようになり、声の震えだけでなく、マイクを持つ手までが震えるようになった。最近では、人前で話す時だけでなく、乾杯や記帳の際にも手が震えるようになり、毎日ゆうつで会社に行くのもつらくなってきた。

治療経過: あがり症の症状が会議等の緊張場面に限定されていたため、抗不安薬とβブロッカー(動悸・震え止め)の頓服で治療開始。緊張場面の前に薬を服用しておくことで、落ち着いて話せるようになった。1回の受診で十分な治療効果が得られ、自信も少しずつ回復。数ヶ月毎に通院し、心構え等の指導も受け、服薬量も次第に減少。1年後には、通常の会議では服薬は不要となくなり、余程大きい会議の時のみ、少量服薬すれば十分になった。

コメント: 
職場や学校での会議や発表で緊張し、動悸や震え等が心配という、あがり症の方が、多数、クリニックを受診されています。このタイプのあがり症の方には、抗不安薬やβブロッカーが大変良く効きます。緊張場面の頻度が少ない場合は、SSRI(最近話題の抗うつ剤)を使用する必要はありません。治療のポイントは、@まず薬で速やかに症状を取り除く、Aついで頃合いを見計らって薬に頼る部分を上手に減らしていく、以上の2点です


あがり症の患者様からのメール

植村クリニックの患者様から実際に頂いたメールを、御本人のご厚意により公開させていただきます。
この方もSSRIは使用せず、抗不安薬とβブロッカーの頓用のみで十分な効果が得られております。

あがり症(スピーチ恐怖症) 30代 男性 会社員 

(受診前のメール)
はじめましてXXXと申します

最近、人前で話すことが多くなり、多い時には、500人以上の前で話をしなくてはいけません。
これまでも何回かその機会はありましたが、結局足が震え、全身の震えもおきてまったく話せず、ものの10秒くらいしか話せません。恥をかくばかりです。今回、また話をする機会ができて、まだ7日間ほどあるのですが、昨日から眠れませんし、もう動悸みたいなものがおきています。

わらをも掴む思いでメールいたしました。できれば明日にでも診てもらいたいと思うのですが、どうすればいいかわからずにいます。よろしくお願いいたします。以前パニック障害が起きたことがあります。6ヶ月間ほど薬を使っておりましたが、今は服用していません。

(1回受診後のメール)
今日、予定通り総会があり、話を行いました。すごいです!今までになかった経験でした。足が震えるわけでもなく、動悸もおきず、声も震えずに完璧にしゃべることができました。人数は600人ほどになったのですが、気持ちに余裕さえできて、考えていなかったことでもすいすいと、アドリブで出てきました。

話す前までは、やはり緊張していましたが、先生の言われるとおりに、しゃべりだすと今までとの違いに驚きながらも、落ち着いてしゃべることができました。

お薬は、先生から教えていただいたとおりに飲みました。本当に驚きました。こんなに効くとは思いませんでした。今日は本当に感謝感謝です。ありがとうございました


あがり症の治療法選択

ネット等で調べてみると、沢山のあがり症の治療法がみつかります。どれにしようか迷ってしまうでしょうが、まず、病医院で薬物療法を受けてみることをお勧めします。その理由は、薬物療法は他の療法にくらべ効果が出るのが早く、費用も安いからです。薬は、緊張場面がそれほど多くなく、動悸・震えが主症状の場合は、まず、抗不安薬とβブロッカーを試してみるのが良いでしょう。薬の効果は1回の受診で確認できるはずです。これで不十分なら、薬を増量するか、SSRIの使用を検討するのが良いでしょう。

薬物療法の効果が得られない場合は、他の方法を試してみるのも良いでしょう。カウンセリング、精神分析、森田療法、自律訓練法、催眠療法、話し方教室、呼吸法など色々みつかると思います。これらの方法は一般的に費用も時間もかかる上、どの程度の治療効果が期待できるのはっきりしないものもあります。治療期間、費用等、前もってよく調べることが大切でしょう。最初から高額の支払いを要するような所は避けた方が無難と思います。


あがり症の薬物療法

あがり症の治療に使用される薬剤は、抗不安薬、βブロッカー、SSRIの3種類です。抗不安薬は不安・緊張を和らげ、βブロッカーは動悸・震えを強力に抑え、SSRIは気持ちを明るく楽にする働きがあります。抗不安薬、βブロッカーは服用すれば、すぐ効きます。一方、SSRIは十分な量(人によって異なる)を毎日飲み続けると、10日〜数週間で効いてきます。

例えば、結婚式のスピーチで声や手が震えるのが心配だが、他の日常生活には問題がない、というような方は、抗不安薬+βブロッカーの組み合わせを、当日一回服用すれば十分です。たった一回の緊張場面のために、SSRIを何週間も前から毎日服用する必要はありません。会社で月一回程度、会議や朝礼で発表があって不安という人なども、当日だけ服薬すれば十分でしょう。

一方、毎日他人と話すのが苦痛とか、電車に乗るだけでも緊張してしまい外出も不安、などという場合はSSRIの方が好ましいでしょう。SSRIを使用する場合、まず、投与量の調整が必要ですので、最初のうちは2〜4週毎に通院して頂くのが理想的です。その後も、定期的に通院をして頂く事になります。また、SSRIを使用する場合は、最低でも数ヶ月間は飲み続ける心積もりが必要です。


リンク集

あがり症の治療選択 あがり症の方が、どのような治療を選択すべきか解説してあります。

あがり症の治療例集 本郷心療内科におけるあがり症の治療が、モデル症例により解説されています

あがり症の患者さんからのメール集 旧植村クリニックで治療を受けた、あがり症の患者さんからのメール集です。

社会不安障害の薬物療法 あがり症(社会不安障害)の最近の薬物療法について、解説されています。

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